○美馬市中小企業振興基本条例

平成31年3月20日

条例第2号

(目的)

第1条 この条例は、市の中小企業の振興のための基本理念及び基本方針を定め、市の責務及び事業者等の役割を明らかにすることにより、中小企業の振興に関する施策を地域社会が一体となって推進し、もって地域経済の発展及び市民生活の向上に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 事業者 事業を営むもので、市内に事務所又は事業所を有するものをいう。

(2) 中小企業者 中小企業基本法(昭和38年法律第154号。以下「法」という。)第2条第1項各号に掲げるもので、市内に事務所又は事業所を有するものをいう。

(3) 小規模企業者 法第2条第5項に規定する小規模企業者であって、市内に事務所又は事業所を有するものをいう。

(4) 小企業者 小規模企業振興基本法(平成26年法律第94号)第2条第2項に規定する小企業者で、市内に事務所又は事業所を有するものをいう。

(5) 中小企業者等 中小企業者、小規模企業者及び小企業者をいう。

(6) 大企業者 中小企業者等以外の事業者をいう。

(7) 産業関係団体 商工会、農業協同組合、観光団体その他産業振興を目的とする団体をいう。

(8) 地域金融機関 市内に支店を有する銀行、信用金庫その他の金融機関及び徳島県信用保証協会をいう。

(9) 教育機関等 学校教育法(昭和22年法律第26号)に規定する学校並びに研究機関及び産業支援機関をいう。

(10) 市民 市内に住所を有する者及び市内に通勤し、又は通学している者をいう。

(基本理念)

第3条 中小企業の振興は、次に掲げるところにより、行わなければならない。

(1) 自らの創意工夫及び自主的な努力の下に、中小企業者等において、その経営の向上、改善及び安定化が推進されること。

(2) 地域資源(市内の人材、自然的特性、地理的特性、文化的特性、高度な技術等をいう。以下同じ。)を活用し、推進されること。

(3) 市、中小企業者等、大企業者、産業関係団体、地域金融機関、教育機関等及び市民の協力により推進されること。

(4) 多様な主体が相互に連携することにより、市内経済の循環性をより一層高める視点に立って推進されること。

(基本方針)

第4条 市は、前条に定める基本理念にのっとり、中小企業の振興に関する基本方針を定めるものとする。

2 前項の基本方針においては、次に掲げる事項を定めるものとする。

(1) 中小企業者等の振興に関する基本的な方向

(2) 中小企業者等の振興のために講ずる施策

(3) 前2号に掲げるもののほか、中小企業者等の振興のために必要な事項

3 市は、新たに第1項の基本方針を定めたとき又は前項第1号若しくは第2号の事項について変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。

(市の責務)

第5条 市は、中小企業の振興を図るための施策を総合的かつ計画的に実施する責務を有する。

2 市は、中小企業の振興のための施策の実施に当たっては、国、県、周辺自治体、中小企業者等、大企業者、産業関係団体、地域金融機関、教育機関等及び市民と連携して取り組むものとする。

3 市は、地域産業において重要な役割を担う小規模企業者及び小企業者に対し、主に産業関係団体及び地域金融機関と連携しながら、その持続的発展が図られるよう必要な施策を講ずるものとする。

4 市は、市内経済の活性化を促進するため、予算の適正な執行に留意しつつ、市内の中小企業者等の受注機会の増大に努めるものとする。

(中小企業者等の役割)

第6条 中小企業者等は、経済社会情勢の変化に対応し、事業の成長発展を図るため、経営の向上、改善及び安定化を目指し、主体的かつ意欲的に事業活動に努めるものとする。

2 中小企業者等は、自らの事業活動を通じて、地域資源の活用及び発信に努めるものとする。

3 中小企業者等は、事業活動、人材の育成及び事業の承継を通じて、地域産業の持続的な形成及び発展に寄与するよう努めるものとする。

(大企業者の役割)

第7条 大企業者は、中小企業者等が地域社会の発展はもとより、自らの事業活動の維持及び発展に欠くことができない重要な存在であることを認識し、積極的に中小企業者等と連携及び協力をし、相互に技術、製品及びサービスを活用するよう努めるものとする。

2 大企業者は、市又は産業関係団体が実施する中小企業の振興に関する施策に積極的に参画し、協力するよう努めるものとする。

(産業関係団体及び地域金融機関の役割)

第8条 産業関係団体及び地域金融機関は、事業者の創造的な活動並びに経営の向上、改善及び安定化を図る取組を積極的に支援するよう努めるものとする。

2 産業関係団体及び地域金融機関は、創業及び事業承継を支援するよう努めるものとする。

3 地域金融機関は、事業者の経営の改善及び安定化を図るため、資金の円滑な供給及び経営相談を通じて支援するよう努めるものとする。

(教育機関等の役割)

第9条 教育機関等は、産学官連携が中小企業の振興にとって重要なものであることに鑑み、教育活動等を通じた人材の育成並びに研究及びその普及に協力するよう努めるものとする。

(市民の理解と協力)

第10条 市民は、第3条に定める基本理念にのっとり、中小企業の振興が地域経済の活性化及び生活の向上に寄与することについて理解を深め、事業者のサービスの利用等により当該振興に協力するよう努めるものとする。

2 市民は、地域資源及び地域産業への理解を深め、地域の魅力の発信に努めるものとする。

(会議の開催)

第11条 市長は、中小企業の振興を推進するため、定期的に事業者、産業関係団体、地域金融機関、教育機関等及び市民との意見交換を行うための会議を開催するものとする。

(実施状況の公表)

第12条 市は、毎年度、中小企業の振興に関する施策の実施状況を公表するものとする。

(委任)

第13条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関して必要な事項は、市長が別に定める。

この条例は、平成31年4月1日から施行する。

美馬市中小企業振興基本条例

平成31年3月20日 条例第2号

(平成31年4月1日施行)